サヨナラダケガ人生ダ

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river
「・・・・・・何、いまの」

深い口付けの後、互いの唇が離れた拍子に、は、と苦しそうに息を漏らしながら練が訊いた。
潤んだ榛色の瞳の奥には、猜疑心と、少しばかりの怒りが揺れて見える。

「何がだ」
「今のキス、何」
「何と言われても・・・、何かおかしかったか」
「・・・別におかしくはねぇけど」
「けど、何だ」
「何か、ちょっといつもと違ったから」

練は少し不貞腐れた顔をして、自分の濡れた唇をゆっくりと親指でなぞった。

「どこでこんなキス学んできたんだよ。もしかして、あのケバイキャバ嬢?あ、それともソープの淫売か」

まったく酷い言われようだな、と龍太郎は少し苦笑した。
恐らく、練は自分の行動を逐一把握しているのだろう。
そんな練に向かって、何を隠しても、何を隠さなくても意味がない事は明白だ。

「どこだっていいだろ」
「なに、否定しないの」
「面倒臭い返しをするな。そんなに気になるなら調べればいいだろ」
「ふうん、あっそ」

まだ猜疑心を残したままの、胡乱な目。

神に誓って言うが、どこぞの女からキスの仕方を教えて貰った訳ではない。
第一、そんな事を誰かに教授願うような年齢でもないだろう。
いや、正確に言えば、教えて貰ったのだ、と思う。
他ならぬ、練自身に。
ただ、そこを攻めれば練がよがるのに気付いただけだ。
勿論、そんな事など口にはしないが。

練は、龍太郎のネクタイを手で弄びながら、今度は挑戦的な目をした。

「じゃ、質問変える。何で変えたの」
「良くなかったか?」
「今は俺が訊いてんの。あんたが答える番でしょ」

ぐい、とネクタイを引っ張られて、龍太郎は少しだけ前のめった。

「・・・・・・いつも同じだと飽きるだろ」
「別にあんたにそんなテク求めてないけど」

面倒臭い返しは困るが、歯に衣を着せない返しも少し切ない。

「おまえ、俺が何言われても傷付かないとでも思っているのか」
「だって事実じゃん。俺の方が上手いし」

そこは否定しないでおく。
実際、相手の方が上手いからと言って傷付くような性格でもないことを、練も自分も解っているだろう。

「ほら」

自信たっぷりにそう言った練の唇が、龍太郎の下唇を噛むように蠢く。
自分で上手いと言うだけあって、口付けされただけで、頭の奥がじんと熱を持ってきた。
そして、互いが息をするために、ほんの少しだけ離される唇。
それを追いかけようとして失敗した時、一瞬、間が空いた。

「ただ、さ」

練は濡れた唇を自分で舐めた後、静かに目を伏せた。
手にしていた龍太郎のネクタイに口付けながら、呟く。

「俺が知らない間に、あんたが変わっちゃったような気がして」
「何だ、おまえ、俺に変わって欲しかったんじゃないのか」

少しだけ、またネクタイが引っ張られる。
きっと、その話題はするな、という合図だと気付いたが、敢えてそれは無視した。

「俺が心変わりして、ヤクザになるのを待っているんじゃなかったのか」
「・・・・・・何、ヤクザになってくれんの」
「だから、面倒臭い返しをするな。・・・・・・練、俺は、」
「この世に変わらないものなんて、ないさ」

俺は、変わらない、と続けたかったけれど、練の言葉によってそれは遮られた。
練のその言葉は、まるで、この世は変わらないものなんてない、と自分自身に、そして、龍太郎にも言い聞かせるかのようで。

龍太郎は溜め息を吐いて諦め、ぼそりと一人言ちた。

「『ゆく川の流れは絶えずして』、か」
「は?」
「知らないのか」
「馬鹿にすんなよ。それ位知ってる、方丈記だろ」
「『ゆく川の流れは絶えずして』」
「『しかももとの水にあらず』って?あんた、いつの時代の人間だよ。ったく、ダセェな。そんな古臭い言葉使うなよ」


『ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず』

無常。
常に同じものなど、この世には、無い。


「つーか、その言葉、俺、嫌い」
「そうか」
「うん」

そう言って、練はネクタイに祈りを捧げるように額につけた。
この角度からでは練の表情は見えない。
でも、葛藤に苦しむ顔が容易に想像出来た。


変わらないものなど何もない。
練はそれを解っていて、そして、それを憎んでいる。

事実、練の周りは変わってしまったものばかりだ。
自分を失い、堅気の世界も失い、家族も失い、韮崎も失い、自分が大切に持っていたものは全て変わってしまった。
練は、それらにずっと苦しめられてきた。
そして、これからもずっと苦しめられていくのだろう。

逆に、練の周りで変わらないものなどあったのだろうか。

変わらない、もの。

キスの仕方。
ネクタイの匂い。

練にとって変わらないもの、とは。
変わらない人、とは。



「ひとつの所に止まることなんてない、なんて」

そんなの当たり前だけどさ、と、ちょっと不機嫌そうに言い放つ練の顔を、龍太郎は愛おしそうに見た。

「でもな、練、」

おまえは信じないだろうがな。
川の流れが行き着く先は、いつも同じなんだ。

いつでも、おまえの所へ。


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| 00:14 | 聖黒SS | comments(4) | trackbacks(0) |
浮気
1/19 23時頃、龍太郎は丸の内のオフィス街に居た。
サラリーマンに紛れるようにとスーツを着てきたが、こう寒くてはコートの前を開けることなどないだろう。
それなら中にセーターを着込んでこれば良かったな、と溜め息を吐く。

今日の仕事は、夫の浮気調査。
調査対象の夫は、世の中不景気だと言うのに仕事が忙しいらしく、今日も残業のようだ。
早く浮気相手に逢いに行ってくれればいいのだが、という龍太郎の願いも叶わず、ここ数日は残業が続いている。
こう空振りが続くと、頬を打つビル風も一層冷たく感じてしまい、龍太郎はコートの襟に顎を埋めた。
逆に『明日』は空振りの方が良いんだけどな、と口の中で呟いたら、タイミング良くポケットの携帯が震える。

「ねぇ、どこにいんの」
「こら、それが開口一番いう言葉か」
「ねぇ、どこ?」

練の傍若無人な物言いに、龍太郎は小さな溜め息を吐いた。

「どこって・・・、仕事中だ」
「それ答えになってないし。どこにいんのって聞いてんの」

今日はやけに食い下がるな、と思った。
普段の練ならば、龍太郎が仕事中だと解ったら、基本的にそれ以上は食い下がらない。
だが、今は仕事中だと解った上で電話をしてきているのだ。
そんな練の言動を訝しみながらも、龍太郎は、丸の内だ、と短く答えた。

「どうせヒステリック女から依頼された浮気調査だろ。もうそんなの放ってさ、早く帰ってきてよ」
「無茶言うな。そんな訳にいかないだろう」
「何で。別にいいじゃん、今日ぐらい」
「おい、わがままを言うんじゃない」

ここでいつもの練なら「ケチ」だの、「心狭いな、おっさん」だの、軽口が出てくるはずなのだが、今日は珍しくだんまりだ。
電話に出た瞬間、機嫌が悪いのは気付いていたが、ただ機嫌が悪いだけではないようだ。
いや、機嫌が悪くなった理由が、普段とは違うと言うか。
龍太郎が思考しかけた瞬間、練の突拍子もない言葉がそれを遮った。

「じゃ、俺の浮気は見張らなくても良いってわけ」
「・・・・・・は?」
「いいぜ、別に。俺、浮気しても」
「何を言ってるんだ。・・・・・・おい、練!」

龍太郎が練の名前を呼び終わる前に、電話は一方的に切られていた。

自分が仕事中だと解った上での、強引な電話、言葉。
練らしいやり方だ、そう思った。

龍太郎は暫く見つめたままだった携帯電話をポケットにしまい、その代わりに煙草を取り出した。
思い笑いを噛み殺すように苦笑しながら、それに火を付ける。

どんな顔で電話をしてきたのだろう。
どんな事を思って、自分に電話を。


龍太郎は、調査対象の勤めているビルを見上げ、今日は浮気相手のところに行くなよ、と念じた。
勿論、無駄な行為だとは解っていたが。
今日も仕事に精を出しているようだし、多分、女遊びに精を出す暇などないだろう。
そう自分に言い訳して、龍太郎は終電に滑り込めるよう、駅へと急いだ。



 + + + + +



0時前に事務所へ辿り着くと、ビルの1階で練が座り込みながら煙草を燻らしていた。
龍太郎が近付くと、遠くを見つめていた瞳がゆっくりとこっちに向けられる。

「浮気はどうした」
「何、あんた、俺に浮気して欲しいの」
「何だ、その答えは。おまえが言い出した事だろう」

やれやれと言った顔で見返してやると、練の不機嫌そうな表情の中に無邪気さが戻っていた。
その顔の前に手を差し出してやると、練の手のひらが、龍太郎のそれに重ねられる。

「あんたこそ浮気しないでよ」
「しないさ。そんな器量も・・・、余裕もないしな」

練の手は、龍太郎と同じくらい、冷たかった。
もしかしたら、自分に電話を掛けてくる前から、ずっとここで待っていたのだろうか。
そう思ったら、愛おしさが増した。


「明日も浮気調査すんの」

仕事が、何時からか、を聞くのではなく、あるかないか、そのものを聞く。
まるで、明日は仕事をするな、とでも言うように。
そう言えば、さっきの電話では、他の男の浮気を見張るなら、自分が浮気をしないように見張れ、と言っていなかったか。
ああ、そうか、と龍太郎は、漸く練の不機嫌の理由に合点がいった。

練は不機嫌なんじゃない。
少し不安で、そして、甘えたいのだ。


いや、と龍太郎は続けた。

「ずっといるよ」

龍太郎の手に引っ張られるようにして立ち上がった練をそのまま抱きしめると、練は甘えるような仕草で肩口に頬を擦りつけた。

「誕生日おめでとう、練」


おまえの誕生日は、ずっとそばにいるよ。

| 22:03 | 聖黒SS | comments(0) | trackbacks(0) |
練誕オフ
練誕オフに行ってきました!

参加メンバは8名。
(シウコさん、千秋さん、あっきぃさん、浬さん、ゆずさん、なつみさん、アキラさん、ちあり(※順不同))
社会人がド平日に、練ちゃんの誕生日を理由に有休を取得した事だけでも驚きなのに、関東圏以外から駆け付けて下さった方々もいて、本当に素晴らしいお誕生日会となりました・・・泣。
その素晴らしい1日をちあり視点で振り返ってみたいと思います。


@浅草

11時浅草雷門前に集合だったので、15分前に現地到着。
雷門前を見渡すも練誕オフ参加者さんらしき人が見当たらず、暇潰しに商店街に入りあげまんを買って、雷門前に戻ってきてあげまんを立ち食いすること数分。

「何で、誰も話し掛けてきてくれへんねん・・・怒。私、ここに居んのに」

1人で待つ事の不安が、理不尽な怒りに変わり始めた瞬間、唐突に気付いた。
今日お会いする方々全員、初対面だと言う事に。

誰かが話し掛けてくれる望みは0だと気付いてあたふたするも、11時になっても誰とも合流出来ず、不安で不安で泣きそうになった私はシウコさんに電話。

「ど、どこに居るんですか・・・(半泣)」(←さっきの図々しい姿は何処w)

悲壮感溢れる私を気遣って下さったのか、直ぐに見付けて頂きました♪
(シウコさん、見付けて下さって有り難うございました・・・!)

その直後、他の皆さんとも合流。
そのまま、私立探偵表紙の場所へ。



ごっつテンション上がったああああ!!
夜ではなかったけれど、それを抜きにしても感動でした・・・。
とにかくキャーキャー言いまくる、写真を撮りまくる大人8人。

そんな大興奮の私達を見て、通りすがりのおっちゃんが声を掛けてくれる。

「スカイツリー見るなら、反対向きだよ」

うん・・・、おっちゃん親切に有り難うな。
でもな、うちら、スカイツリーどうでもええねん。ごめんな。

なつみさんがおっちゃんの相手をしてくれている間も、私達はスカイツリーとは反対方向を向いて、必死に写真を撮っていました笑。
(なつみさん、任せっきりで本当に済みませんでした汗)

その後、龍太郎の探偵事務所がありそうな方面に行ってみようと言う話になり、先ずは言問橋へ行く事に。
しかし、何故か渋るちあり。

ちあり「え・・・、言問橋ってここからごっつ遠いんとちゃいますのん」
アキラさん「え・・・っ!いやいや!そんな事ないですよ!直ぐそこですよ!歩けますって!」

明らかに歩きたくないオーラが出ていたようで、初対面のアキラさんに気を遣わせる私。
最低過ぎるわぁ・・・。しかし、アキラさんごっつ優しいかった・・・。
(違うんです。言問橋が遠近法マジックで凄く遠くに見えたんです・・・(言い訳))
しかし、歩いてみたら数分で言問橋付近到着笑。

言問橋付近で、私と楽しくお喋りしながら歩いていた浬さんが、急に私を押し退けるようにして、「キャー!」って言いながら道路の方に手を振ったので、あら、偶然お友達でも見付けたのかしら、と浬さんが手を振る方向に目を向けると、そこに居たのは、

パトカーだった。

浬さん「きゃー!パトカーに手振っちゃった!!」(←凄く嬉しそう)
ちあり「ちょっ!辞めて下さいよ!!ほんまに捕まりますよ?!」

浬さん、大好きだわ・・・笑。

そんなこんなで浅草駅前に戻り、ファミレスでお昼ご飯。
ビールを頼むゆずさんとなつみさんを尻目に、皆さんで楽しくお食事&お喋り。
そして、シウコさん、浬さん、ゆずさん、千秋さんからプレゼントを頂いてしまって、テンションmax!
本当に有り難うございました!大切にしますっ!

シウコさんから頂いた龍練漫画は、余りにもドキドキし過ぎて、1コマ目さえ読めなかった・・・。
そして、あまりに胸が一杯になり過ぎて(←1コマも読んでいません)、訳がわからなくなって、ゆずさんを殴ってしまいました。
「痛ぁッ!!」って叫んでました、ゆずさん。
しかもその1回だけでなくその後も、興奮する度にゆずさんを殴っていました・・・。

むしゃくしゃしてやった。今も後悔はしていない。
いや、嘘です。ゆずさん、本当に済みませんでした。

何があったか既に記憶が曖昧なのですが、箇条書きで。

・浬さんの創作に対する姿勢が、聖徳太子レベルだった。むしろ、ブッダだった。解脱していた。
・あっきぃさんが超萌えた銀魂本を持ってきてらっしゃったので「ちょっ!チラ見させて下さい!」と鼻息荒く食い付いてみたら、小説本でチラ見出来なかった。
・あっきぃさん&ゆずさん取調室に入室した、被疑者ちあり。何を証言しても、「純プチで本出すんだよね?」に繋がる恐怖に陥れられる。それを静観するシウコさん。←楽なポジションw

皆さんが萌えている作品についてそれぞれ語られていたので、お話を聞いているだけで凄く楽しかった・・・!
多分3時間位居座っていた気がしますが、そろそろ次の目的地へ移動する事になり、ファミレスを後に。


@南青山

銀座線に乗って外苑前に到着。
練ちゃんの住む土地、青山!
シウコさんと千秋さんが予約して下さっていた超素敵カフェで、練ちゃん誕生日会〜♪



練ちゃん、お誕生日おめでとう〜!

ケーキも紅茶もすっごく美味しくて、本当に素敵なお店でした。
多分、キャーキャー騒げるようなお店ではなかったと思うのですが、この店で話していた内容が1番酷かった笑。

発端は・・・そう、シウコさんがリアルな知り合いの方から聞いた話が始まり。
話すと長くなるので、端折りってさくっと説明すると

ホモの男の子が、夜ヤッている時に大きな声が出て困るから、声が出ないようにシーツを噛んだら、上手くいった。

と言う話。
それだけでも一頻り笑ったのですが、その直後、冷静にその「シーツを噛む」と言うことを分析し始める私達。
(座っている位置的に、浬さん、シウコさん、ちありの3人で話していました)

ちあり「う〜ん、シーツ噛むんやったら、バックからですかね」
浬さん「あー、後ろですね」
ちあり「いや?でも、前からでも・・・ほら!顔だけ横向けて、シーツを『いーーっ!』って噛む感じで!!

もう、青山の素敵カフェの雰囲気ぶち壊し(爆笑)。
その後、練ちゃんにシーツを噛ませるなら、と言う話に発展し、きっと龍は練ちゃんにシーツを『いーーっ!』ってさせるような事はしないだろうから、相手は誠一と言うことになり、シウコさんに「誠一ビューで、練ちゃんがシーツ『いーーっ!』ってするの描いて貰えるよう必死におねだり笑。

カフェでも色々な話をした気がするのですが、シーツで全て吹っ飛びました笑。

その後、あっきぃさんとゆずさんとお別れして、残るメンバは参宮橋へ。


@参宮橋

最高だった・・・っ!



聖なる黒夜の表紙っぽくないですか?
時刻的に満月の位置が微妙で写真には収められなかったけれど、大満足っ!

練ちゃんがここで線路に寝転んでいたんだ、そこを誠一に救われたんだ、とか思い返していたら胸が熱くなりました・・・。
また参宮橋来よう。私のパワースポットだわ。←いい迷惑w


@新宿

新幹線の時間がある、浬さんとシウコさんとお別れした後、残るメンバ(千秋さん、なつみさん、アキラさん、ちあり)で軽く飯でも食べる事になり、お店へ。

正直に言います。
この最後の3時間が1番笑ったw

3時間で本当に色々話したのですが、1番驚いた事と、1番笑った事だけ書き残しておきます。

1番驚いた事:アキラデータベース&アンテナ

今まで、自分の事をオタクだと言っていたのが恥ずかしくなるくらい、アキラさんが真性のオタクだった笑。
ちありが初めて知った、真性オタクの条件(=アキラさんの生活)。

・毎日秋葉原見回り(=書店巡り)
・BL新刊はほぼ全て購入
・定期購読特典の小冊子の為に、BL雑誌を定期購読
・「○○先生の作品は?」と聞くと、ほぼ全ての作品名が直ぐ思い出せる&内容を説明出来る
・サイン会は絶対参加
・ペーパーを逃さない為に、関係のない雑誌やアンソロも日々チェック
等々

↑これの数倍以上の逸話を、アキラさんは生み出していたのですが、もう語り切れない・・・っ!
本当に心から尊敬致しました。本当に凄いわ・・・。


1番笑った事:なつみさんの性癖

誰もそんないかがわしい話をしていなかったのに、なつみさんが唐突に話し始めたと思ったら、開口一番

「私、ショタ気味なんですけど」

って自分の性癖を暴露し出して、「誰もそんなん聞いてへんのに何で言うたんですかw」と抱腹絶倒笑。
私もショタは好きなのですが、余りに唐突で爆笑してしまいましたw

なつみさんの天然、大好きだわ〜w

そうこうしている内に23時前になり、そろそろ終電の方もいたのでお開きに。


朝11時から、夜23時まで、12時間。
ずっと楽しくお話をすることが出来て、本当に最高の1日でした!

こんな素敵な練誕オフを企画して下さったシウコさん、有り難うございました。
そして、一緒に練誕を過ごして下さった他の方々も、本当に有り難うございました!

また、こんな風に集まれたら良いなぁ。


| 20:19 | - | comments(1) | trackbacks(0) |
約束
師走。
キンと冷えた空気が肌を刺す深夜2時。
龍太郎は、少しでも暖を取ろうとコートの襟を立てた。
吐く息は白く、その向こうにぼんやりと見える背中は儚げに見える。

一歩前を歩いていた練が急に足を止めた。

「どうした」
「オリオン座が見える」

練は顎で空を指し、感情を含まない声でそう言った。
龍太郎も練にならって夜空を見上げてみたが、ネオンで照らされた都会の空は明るく、闇色と言うよりは暗い灰色で、星の光は頼りなく直ぐには見付けられなさそうだ。
ちょっと目を細めて見ようとしたが、逆に視界がぼやけただけで、星をはっきりと確認する事は出来なかった。

「目細めて見るなよ、おっさん臭いぜ」
「年齢からすると、その評価を否定する気は起きないがな」
「なに、年齢以外では否定すんの」

練はケラケラと笑ったが、笑い終わると、寒いのだろうか、はぁ、と白い息を大きく吐いて再び夜空を見上げた。
その姿は、さっきよりも一層儚げに見える。

師走。年の瀬。
この時期になると、人は往々にして今年1年を振り返り、様々な思いを巡らせては感傷的になる。

この1年、自分は何を為し得ただろうか。
この1年、自分が生きた意味はあっただろうか。
また1年、生きる意味はあるだろうか。
意味はない、だろうか。

・・・・・・練もそうなのだろうか。
そんな取り留めもない事に思いを巡らせているのだろうか。


龍太郎は、その場に立ちつくしたままの練の隣に並ぶように一歩進んだ。
自分より背の低い練の顔を覗くことは可能だったが、敢えてそれはしなかった。



「ねぇ、約束してよ」

抑揚のない、淡々とした声だった。

珍しい、と龍太郎は思った。
練が「約束」なんて事を言い出すなんて、酷く珍しい。
だが、だからこそ身構えてしまう自分がいる事も、情けない事に事実だ。

愛する者が願う約束は何でも叶えてやりたいという気持ちはあっても、それを本当に叶えてやれるかは解らない。
何でも叶えてやる、とその一言が言えないのは、自分が卑怯だからだ。
出来ない約束は、しない。

「何のだ」
「死後の約束さ」
「死後?」
「うん、死んだ後の約束」

練は夜空に呟くようにして言った。
偶に、全く思いもよらない事を言い出す奴だ。
龍太郎が、死後の約束なんて無意味だと言うのを解っていながら言っているのだろう。

「待ち合わせの場所を決めておくから、死んだら会いに来てよ」
「・・・・・・何処にだ?」
「ベテルギウス。オリオン座の左上にある、あの赤い星」
「・・・・・・おまえ、人は死んだら星になるとか言い出すんじゃないだろうな」

驚いた顔で練を見やると、練はそれを鼻で笑った。

「年齢以外では若いんだろ、おっさん。これくらいのリップサービスしてみろよ」
「俺は若くても、こんな事は言わん」
「何だよ、ケチくせぇな」
「そもそも、会いに来いなんて、何でおまえが先に死ぬ前提になっているんだ」
「だって、あんた図太く生き延びそうじゃん」

口の端を上げて、練が笑う。

死後の約束。
死んだら、あの星の下で再び会おう、なんて。

「・・・・・・まぁ、俺が天に召されればの話だけどな」

練の声は小さく、冷たい風に掻き消された。
練は、死しても尚、自分たちの世界は交わることがないと、言外に言っているのだ。
練は地へ、龍太郎は天へ。
生前の世界が違えば、死後の世界が違うのも、必然だと。

練は、もう1度オリオン座のベテルギウスを見上げた。
練にも解っているのだ。
どうやっても交わることの出来ない、2人の人生を。
だから、死後の約束なんて言い出したのだろう。
無意味な約束でもして、自分たちの関係には意味があるのだと思いたいのだ。

龍太郎の目にも、さっきは見ることの出来なかった赤い星が瞬いているのをしっかりと確認する事が出来た。


死後の約束。
あの赤い輝きの下で、また。

「会いに行くよ、絶対」

練が泣いているように、見えた。

| 23:37 | 聖黒SS | comments(5) | trackbacks(0) |
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